30代独身女が10年でサイドFIREするブログ

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映画版『金の国 水の国』見に行ったぞ! 原作を壊さないで原作の補完をしている良作!

金の国 水の国』は原作が好きだったので見に行ってきました。

 

 

 

 

よかったですよ~!!

原作通りだったよ!!ってなる。

実際は原作通りではなく、原作から感じられる空気をしっかり読み取って再構築されて、よく表現されてました。

漫画では見えなかったカラーの色彩とか世界観の説得力が増してめっちゃよかったです。

 

過激な内容やしんどい内容、衝撃的な展開。

そういうのに疲れてきたなって人や、きゅんとくるラブストーリー見たいなって人などは見に行くといいです。

仕事に疲れたとか人生に疲れたとか疲れた人にも効果的です。実際私は仕事終わりに見に行って、これから2時間かあとか思ってたんですが、すっきりした高揚気分で帰宅出来ましたからね。

 

とても見やすくて、癒される大人のボーイミーツガール映画でした。

 

誰に見せても大丈夫な、人に優しい映画なので、ぜひ見に行ってください。

家族とか恋人同士とか、もちろんボッチでも見に行っていい映画です。

 

私はボッチでレイトショーで見に行ってきました。

(映画を誰かと見に行くという事が少ない女)

 

 

注意点としては、ストーリーやキャラはめちゃくちゃよいのですが、ファンタジーとしては設定の作りこみ(重さの単位とか現代感覚で普通に使っちゃったりするので)が甘いので、ふわっとしたファンタジー、おとぎ話としてみるのをお勧めします。

細かいことを気にするな!

 

 

 

以下はネタバレ感想です。

 

 

 

原作読んだものとして、感心した点が何点かあるので、書きますね。

 

原作の補完が丁度いい

まずね、国名を付けたじゃないですか、それがもうめっちゃいい。

原作の金の国と水の国を読んだ後、めっちゃよかったなあと思ったんですけど、それでもここなんとかならないかなあとすぐに気づける気になる点があって、

 

国名がA国、B国となっているところです。

この人の後作のマロニエ王国の七人の騎士でもおもったのですが、なんか名づけがいい加減すぎるところがあるんですよね。

しかも大事なものの名前で。

わざとやってるのかもしれないけど、ファンタジー作品でA国とB国はなくない????

この国名(というか例としてのAとBなんでしょうが、正式名称が出てこない)のせいでファンタジー作品の没入感が三割くらい減るんですよ。

これはマジで今からでも重版の際に、修正して原作でちゃんと名前がついててほしい。

そこにしっかり名前をつけてくれただけで、映画になった価値あるなと思いました。

 

私的に結構重要な要素なのですが、勿論補完はここだけではありません。

 

二点目は二国の国境に壁を作ったところです。

原作にはそんな設定ないのですが、二つの国の隔たりを絵でも表現するためかしら?と思ったのですが、それ以外にもちゃんと意味がありました。

原作のラストは二つの仲たがいしている国をつなぐように水路が作らえていくというラストなのですが、その水路の材料に国境の壁が利用されているんですよね!!!

そしてそれに関して台詞の説明がない!!絵だけで見せるようになってるんです。

ここで台詞で説明されたら私はめっちゃ萎えてたので、本当に良かったです。

映画オリジナルの設定をいれつつ、余計な台詞の付け足しはしないという名采配。

鑑賞者への信頼も感じられてよかったです。

 

三点目としては、

サーラが敵国の内通者として疑われる描写を追加したことです。

ここら辺多分道を作るときのサーラのそっと寄り添う原作のテンポの美しさがいいんだろと、思われる方もいるかと思うんですが、話の整合性というか、傍から冷静に見たときの視点がきいてるなと思いました。

 

メインの壁の道のを進むときにナランバヤルが「一緒に落ちよう」というんですが、サーラは罪人ではないので、一緒行って落ちたらただただ死ぬだけなんですよ。

 

ナランバヤルが「二度と置いていかない」というエゴで誘うにはあまりにサーラのメリットがなさすぎるんですよね。

だから行かないのが「自分が重いから落ちてしまう」が自分の為とも感じられてしまう。

だから、サーラの献身が伝わりにくい。ナランバヤルの為を思って身を引くサーラの想いが伝わりにくくくなってるんです。

サーラも逃げなきゃ大変な状況を作ることで、行かないことのデメリットも作るんです。

そしてナランバヤルがエゴだけではなく、サーラの身を考えての発言にもなるという。

しっかりと、それまで描写されたキャラの整合性や心理状態を考えられている良改変でした。

 

他にもいろいろありますが、初見で大きく気になった点はこれくらいかなあ。変えても、根幹の雰囲気が変わらない、よくできた改変でした。

漫画をアニメにするというのはこういう事なんだよととても感心しましたね。

 

元々ふわっとした世界観に説得力を持たせる背景描写や、キャラの声もよかったです。主役二人の違和感がほぼなくて、サーラもナランバヤルの声もよかったなあ。

サーラ可愛かったしナランバヤルかっこよくてかわいかった。

 

あとエンドロールもめっちゃよかったなあ!!

あのエンドロール見るために行くのもありだよ原作ファン!!

 

以上、金の国 水の国感想でした。

 

↓映画を記念して作られたスペシャル版らしい。私も後で買おうかなあ。